| 住友ゴム工業(株)は、この度、(株)構造計画研究所と共同で「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」を開発し、この制振システムを採用した中高層共同住宅に有効な新しい工法を(株)構造計画研究所が実用化します。工法については両社で特許を出願済です。 |
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| 近年、多様な耐震補強工法が検討される中、居住可能な状態での補強例が増えています。しかしながら、耐震補強、制振補強とも、現在はまだブレース型が主流で、耐震性能の不足から補強したにもかかわらず、補強後は採光や避難経路の問題が生じ資産価値の低下をともなう場合も出てきています。新開発の制振システム「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」はこのような問題を解決し、効果面でも従来工法より耐震性能が格段に向上します。その性能は、本年6月に行われた実大実験により確認されています。今後は、このシステムの技術性能証明の取得とこれを用いた工法の技術性能証明を取得し、実物件への適用へと進めていきます。 |
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| 「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」の構造 |
| この制振システムは、複数の粘弾性ダンパーユニットと、両先端を球状とする鉄アレー状の軸力伝達機構を基本とした構造です(図1)。地震時にはこの軸力伝達機構が建物の軸力のみを上下フレームに伝達させることで、建物各階でのせん断変形を粘弾性ダンパーに集中させ、ダンパーユニットの粘弾性体が大きな履歴ループを描くことにより地震時のエネルギーを吸収します。 |
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| 図1 「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」の構造 |
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| 粘弾性ダンパーユニットの特徴 |
| ・ ゴムの伸びが十分に大きく、大地震時におけるダンパーの大変形に追従する |
| ・ 高減衰ゴムは安定した大きな減衰能力を有している |
| ・ 温度依存性・周波数依存性が比較的小さい |
| ・ 長期間の使用に対してもゴムの経年変化が少ない |
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| 軸力伝達機構の特徴 |
| ・ 両先端が球状なので、鉛直軸力を負担しながら地震時における水平変形に抵抗を与えない |
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| 「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」の実大試験による検証 |
| 2010年6月10日に(株)コベルコ科研において実物大の圧縮せん断試験を実施しました。 |
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| 「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」を用いた工法の概要と特徴 |
| 図2のように、中高層住宅の外側に新たなフレームを施工し、増設スラブで既存建物と一体化を図ります。 |
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| 図2 「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」を用いた工法の概要 |
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特徴 : |
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・ 建物の外側に新たなフレームを設けるため、室内での工事が不要 |
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・ 柱部にダンパーを設置するので、補強後も視界や採光に影響が少ない |
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・ バルコニー側の補強が可能なため、施工時の設備の盛替えや安全通路の確保が不要 |
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・ 補強後もベランダ、廊下等の使用性に変化がない |
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・ 一般のコンクリート製アウトフレーム工法に比べ補強による重量増加が少ない |
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・ 一般のコンクリート製アウトフレーム工法に比べ施工期間が短い |
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| 「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」を用いた工法の有効性 |
| 1970年代建設の地上14階建て(1-11階SRC造、12-14階RC造)の共同住宅を、現状と「アウトフレーム制振工法用 粘弾性ダンパーシステム」を用いた工法(開発工法)による補強の2タイプの地震応答解析を実施しました。結果は、開発工法の最大層間変位角が現状の約1/2となり、その有効性を確認しました。 |
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