新中期計画では、従来から取り組んできた「飽くなき技術革新」は、スマートタイヤコンセプトを次のステージへ進化させ、「新市場への挑戦」「新分野の創出」で構築してきたグローバル体制の成果最大化を図ります。
そして新たな取り組みとして経営基盤強化の全社プロジェクト「Be the Change」を推進します。
このプロジェクトでは、まず組織体質の強化活動に取り組み、成長の壁を打破できる地固めをしながら、利益創出の活動にも取り組んでいきます。
さらに、経済的・社会的価値をさらなる高みへ導くための、バリュードライバーとして「高機能商品の開発・増販」、「新たな価値の創出」、「ESG経営の推進」にも取り組みます。
財務数値目標は、2025年までに売上収益1兆円以上、事業利益1,000億円以上、ROE10%以上、D/Eレシオ0.5以下としています。
3つのバリュードライバーにつきましては、次ページ以降に詳細を記載しております。
※掲載内容は本年2月に発表したものです。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大による影響は加味しておりません。
目指す姿の達成に向けて新中期計画を確実に実行する経営基盤の強化を図るため、全社プロジェクト「Be the Change」をスタートしました。まずは組織体質の強化活動により成長の壁を打破できる基盤を整備し、次のステップで利益創出の活動として、部門の枠組みを超えて収益力を高める活動を進めます。
3事業それぞれの取り組みについて、ご説明します。
タイヤ事業では、需要が拡大するSUV向けなどの高機能タイヤを増販してまいります。
ダントツ技術をさらに進化させ、新商品を開発してまいります。日米欧のテクニカルセンターをさらに拡充し、開発につなげます。
2020年3月発売の新商品VEURO VE304は、「見て分かる性能」として世界初の技術を搭載しました。
※1時速100Km/hブレーキ制動距離イメージ
※2試験条件:●タイヤサイズ:225/45R18 95W XL ●空気圧(kPa):250 ●テスト車両
排気量:2,480cc ●ABSの有無:有 ●試験速度:100km/h ●路面:アスファルトブレーキ路(水深約1.0mm) ●駆動方式:FR ●試験条件:18,000km走行後のタイヤを80%摩耗に到達していないことを確認の上、主溝から80%摩耗時の溝深さまで単一のRでバフを実施。こちらのタイヤを80%摩耗タイヤとし、新品タイヤと80%摩耗タイヤでウエットブレーキ試験を実施し、その性能低下代を比較 ●試験方法:「自動車用タイヤの制動試験方法」(JATMA)に則り、完全停止まで試験
米国工場・南アフリカ工場の生産安定化に加え、高機能タイヤ販売増に対応し、米国工場、トルコ工場に加え、日本・アジアでも供給能力増強を図ります。
2018年にダンロップスポーツ社を統合し、当社グループ全体で事業拡大に取り組んでいます。主力のゴルフ事業では、最大市場である北米でのマーケティング体制を強化し、拡販を図っていきます。
ゴルフ用品(ボール、クラブ)世界市場地域別比率(当社推定)
テニス事業では、テニスボールが全豪オープンの公式球として採用され高い評価をいただいており、今後欧米市場でも拡販していく計画です。
また、長年培った独自技術を活用し、スカッシュなどラケットスポーツ事業に展開していきます。
戸建て住宅用制震ユニット
「MIRAIE(ミライエ)」を拡販
ビル用制振装置を東南アジア中心に拡販
医療用精密ゴム部品世界市場地域別比率(当社推定)
タイヤ開発および周辺サービス展開のコンセプト「スマートタイヤコンセプト」を次のステージへ進化させ、CASE/MaaSなどの自動車業界の変革への対応、
デジタル技術活用によるソリューションサービスの提供など、新しいモビリティ社会がタイヤに求める価値を創出します。
メンテナンスフリー、トラブルフリー、環境負荷低減など、新しいモビリティ社会がタイヤに求める価値を提供してまいります。
「自動運転に対応するタイヤ」は、タイヤがセンサーとして機能する技術や、性能を持続する材料技術によって実現してまいります。
「安全・安心なソリューションを提供できるタイヤ」としては、すでに事業化している「空気圧低下警報装置」の技術を進化させ、新たなサービスを提供します。
「ライフサイクルアセスメントの考え方を織り込んだタイヤ」については、タイヤの生産から使用、廃棄に至るライフサイクルすべてにおいて、環境負荷の低いタイヤの開発に取り組んでいきます。