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天然ゴムという素材を探求しタイヤの持続可能な発展へ貢献


住友ゴム工業では「タイヤが地球環境に貢献できること」を考え、低燃費性、原材料、省資源という三つのコンセプトで商品開発に取り組んでいます。
そのための材質改良や新材料開発にいたる基礎研究として、天然ゴムの構造と合成の解明に挑んできました。
今回明らかになった天然ゴムの生合成の仕組みと詳細な構造は、さまざまな分野での応用が期待され、タイヤのさらなる性能向上や安定供給に新たな道を拓くものです。
天然ゴム農園
天然ゴム農園


タイヤの原材料割合 天然ゴム 29.6%


天然ゴムが生合成される仕組みを解明 世界で初めて人工的な合成に成功し、天然ゴムの生合成に欠かせない酵素が明らかに


  一般的なタイヤの約30%(重量構成比)を占める天然ゴム。その構造と合成過程を明らかにすることは、低燃費性能や耐摩耗性能の向上につながる重要な研究です。
  こうした基礎研究の成果の一つが、天然ゴムが生合成される仕組みの解明です。天然ゴムは、ゴムの木の中で特定の酵素が小さな分子を1,500個から5,000個ほどつなげることで、1本の非常に長い鎖状の分子として形成されます。これまでの研究では、まだこの酵素を特定できていませんでした。
 酵素の働きを調べ、特定するには、反応物が入った溶液中での反応を見るのが一般的な方法です。しかし既存の方法では、15個から20個ほどで形成が止まってしまい、天然ゴムの生合成の再現、酵素の機能の評価ができませんでした。天然ゴムは水に溶けないため、形成途中で反応が止まってしまうのです。
 そこで解決策として、水中につながった天然ゴムが蓄積できるような膜を準備。これによって、ある3種類の酵素が揃った時に初めて分子が1,500個から5,000個ほどつながり、天然ゴムが生合成されることが分かりました。つまり当社が初めて、天然ゴムを試験管の中で人工的に生合成することに成功したのです。


天然ゴムの生合成を試験管内で再現


革新技術

酵素の機能を評価する技術 ゴム粒子の膜を活用し、
試験管の中で天然ゴムを生合成


 天然ゴム粒子は、多様な酵素とリン脂質からなる膜を持っています。そこで当社は東北大学と協力し、この膜を壊さないように酵素を排除し、新たに評価したい酵素を組み込むことに成功しました。これによって初めて、任意の酵素を評価できるようになったのです。
ゴム粒子の膜を活用し、試験管の中で天然ゴムを生合成
① 元からある酵素を取り除く
② 評価したい酵素を組み込む
③ 組み込んだ後に新たに形成された分子
を調べ、酵素の働きを評価できる


天然ゴムの加工性・性能を決める要素を解析 4種類の末端基の比率が決める天然ゴムの加工性能


 基礎研究のもう一つの成果が、生合成された天然ゴムの構造解明です。天然ゴムは分子の中で複数に分岐した構造であると考えられていますが、その末端の詳細な構造は明らかになっていませんでした。この分岐構造がゴム特性に大きな影響を及ぼす可能性が高いため、その解明はゴムの進化にとって重要な意義を持っています。
 そこで住友ゴムグループでは、原産地であるタイに設置した研究施設を活用し、分析のためのサンプルを採取。化学処理を行った上で、高性能の分析機器やこれまでの天然ゴム研究で培ってきた高度な解析技術を駆使し、解析を進めてきました。その結果、片方の末端基をジメチルアリル基と推定できたほか、もう片方の末端基には四つの種類があることを確認できました。この末端基の組み合わせや比率が、ゴム特性を決める大きな要因であると考えられます。
 今後、それぞれの働きや、どのような組み合わせ、比率がタイヤの性能を上げることにつながるのか、さらに研究を進めていく予定です。


樹液の化学処理 > 高性能な分析機 > 高度な解析技術


革新技術

原産地での化学処理と世界有数の分析・解析技術 天然ゴムの微弱な末端基の信号を、
特定することに成功


 当グループのタイの研究施設で、天然ゴムが劣化する前に、複雑な分岐構造を切り離して不純物を取り除くなどの化学処理を施します。こうして作成した良質なサンプルに、世界有数の分析機器・解析技術を用い、初めて、微弱な末端基の信号を読み取り、特定することが可能になりました。
ゴム粒子の膜を活用し、試験管の中で天然ゴムを生合成



より効率的で環境影響の少ない材料調達を目指す 加工しやすい天然ゴムの木を選別し、
生産量を効率的に増やす


 今回の研究で得られた成果によって、将来的に樹液の生産量が多いゴムの木や加工性に優れた樹液を生成するゴムの木を選定したり、品種改良してゴムの生産性を高めたり、さらにはゴムの木以外の植物からゴムを作るなど、新たな生産方法の発見に結びつく可能性も出てきました。
 世界的に四輪車の生産台数が増え続ける中、タイヤ需要の増大に伴いゴム農園が拡大すると、原生林の破壊や、水源の枯渇など、環境への影響が危惧されます。当社では、今後もこうした研究をさらに進め、環境への影響を低減し、持続的に発展可能な社会の実現に貢献していきます。
「最先端材料開発の取り組み」と題した説明会を開催
2016年12月に、マスコミ・アナリストを対象とした「最先端材料開発の取り組み」と題した説明会を開催

「国際ゴム技術会議」で研究結果を発表
2016年10月に北九州市で開催された、世界中のゴム分野の関係者が一堂に会する「国際ゴム技術会議」で研究結果を発表


革新技術

持続可能な天然ゴム調達 環境・社会と調和したサプライチェーン構築を
目指して国際的な枠組みに賛同


 天然ゴムを永続的に安定調達するためには、環境や人権などに配慮した調達活動が必須となります。そこで当社では、従来から天然ゴムをはじめとした調達活動において、環境への配慮や地域社会への貢献、人権の尊重などを「調達ガイドライン」に盛り込み、取引先に求めてきたほか、取引のある加工場を定期的に訪問し、品質監査も実施してきました。
 さらに近年では環境・人権への意識も高まり、求められる配慮も多様化・高度化していることから、従来にも増した対応が必要となってきています。こうしたことを踏まえ、2016年10月には国際ゴム研究会が提唱する「天然ゴムを持続可能な資源とするためのイニシアティブ(SNR-i)」への参画を表明。加工場での品質監査の際に、「SNR-i」の意義についても説明するなど、啓発活動を開始しています。
 また、当グループ傘下の天然ゴム農園や加工場において、生産性や品質の向上、水資源管理などの改善研究を一層進めるとともに、加工場での原材料の由来を追跡できるトレーサビリティシステムの構築にも力を入れていきます。

 住友ゴムにおける天然ゴム調達

住友ゴムにおける天然ゴム調達
 天然ゴムを持続可能な資源とするためのイニシアティブ(SNR-i)

天然ゴムの持続可能な開発を目的に、サプライチェーンの五つの領域で指針を設定し、自主的な活動および継続的な改善を推進する枠組み。2016年12月時点で、タイヤメーカーやその他ゴムメーカーなど、世界38の組織・企業が参加している。

1.生産性向上支援
2.天然ゴムの品質向上
3.森林の持続性支援
4.水の管理
5.人権、労働基本権への配慮




 

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