ニュース詳細

住友ゴム工業TOP > ニュース > 2019年 > 「令和」の出典にも通じる 絶滅危惧種「フジバカマ」観察会

「令和」の出典にも通じる 絶滅危惧種「フジバカマ」観察会

 住友ゴム工業(株)では国蝶「オオムラサキ」や球形の花「ヒゴタイ」などの絶滅危惧種、準絶滅危惧種の保全活動に取り組んでいます。活動の一環で、加古川工場で育成、近隣企業や河川敷に株分けしている植物「フジバカマ」の観察会を、10月2日に加古川工場・加古川河川敷で実施しました。
 

 フジバカマとは秋の七草の一つで、かつては河原に群生していましたが、現在、環境省では準絶滅危惧種、兵庫県では絶滅危惧種に指定されています。新元号「令和」の出典になった万葉集や源氏物語などの古典にも登場する日本人が古くから親しんできた植物です。
 「令和」の典拠とされた万葉集の一節「初春の令月にして、気淑(きよ)く風和ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)()(ひら)き、蘭は珮後(はいご)(こう)(かおら)す」の「蘭」はフジバカマであると言われています。

フジバカマ


 観察会にはNPO団体や近隣企業の方々が出席されたほか、日頃から当社の保全活動をサポートいただいている服部保・兵庫県立大学名誉教授からフジバカマに関する講話をしていただきました。服部名誉教授からは「住友ゴムさんの協力がなければ加古川のフジバカマは絶滅してしまうと言っても過言ではない。立派に育て、さらに河川敷に移植していただき感謝している」とのお言葉をいただきました。また、参加者にフジバカマの香り袋を配布し、桜餅のようとも言われる香りを楽しんでいただいたり、実際に加古川工場・加古川河川敷で育成しているフジバカマを観察していただきました。 
 

服部名誉教授からフジバカマに関する講義 加古川工場内で育成しているフジバカマを観察

服部名誉教授からフジバカマに関する講義

加古川工場内で育成しているフジバカマを観察


 当社は今後も環境保全や地域との共生を図るため、さまざまな活動を行っていきます。

<加古川工場概要>

所在地

兵庫県加古川市野口町北野410-1

工場長

安井 一男

生産品目

医療用精密ゴム、OA機器用精密ゴム部品、制振ダンパー、防舷材、ガス用ゴム管

操業開始

1972年


<その他の保全活動>

宮崎工場 瑠璃色の花「ヒゴタイ」(絶滅危惧種)

宮崎工場 瑠璃色の花「ヒゴタイ」(絶滅危惧種)

育成だけでなく、地元小中学校に環境学習の教材として苗を提供している。2017年にはヒゴタイを含む緑化活動が認められ、緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰を受賞した

神戸本社 淡水魚「カワバタモロコ」(絶滅危惧種)

神戸本社 淡水魚「カワバタモロコ」(絶滅危惧種)

2011年につくったビオトープで育成。その他に植物も育てており、ビオトープには種が絶滅に瀕した時に地元に戻す避難場所としての機能もある

 


※フジバカマは兵庫県で絶滅危惧種、環境省で準絶滅危惧種に指定されている。