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写真:代表取締役社長 山本悟
住友ゴム工業株式会社
代表取締役社長
代表取締役社長 山本悟

プロフィール : 
山本 悟(やまもと さとる)

1982年
当社入社
2001年
当社タイヤ営業本部販売部長
2007年
ダンロップファルケン九州代表取締役社長(現ダンロップタイヤ九州(株))
2010年
当社執行役員、当社ダンロップタイヤ営業本部副本部長
2011年
当社ダンロップタイヤ営業本部長
2013年
当社常務執行役員
2015年
当社取締役(常務執行役員)
2019年
3月26日より現職

この度の新型コロナウイルス感染症により、お亡くなりになられた方々に哀悼の意を捧げるとともに、罹患された方々に心よりお見舞いを申し上げます。また、世界各地で治療や感染予防にご尽力されておられる方々に感謝と尊敬の意を表します。
住友ゴムグループは、1909年に英国ダンロップ社が設立した日本で初めての近代的タイヤ工場が創業の原点であり、その後、日本の工業化と戦後の高度経済成長に伴って事業規模と業容を拡大し、現在に至ります。この100年を超える歴史の中で、当社グループは、お客様、お取引先様、グループ社員の皆様の安全と健康を第一に、さまざまな危機を乗り越え、事業環境の変化に対応してまいりました。
今後も常に変化する環境に適応して事業を発展させていくために、継続的なガバナンス体制の強化は勿論のこと、グローバルな事業の発展に必要な人材育成と世界各地の地域社会への貢献に努め、企業の経済的価値・社会的価値の向上に取り組んでまいります。

1.振り返り 
~グローバル体制の構築~

2012年に策定しました「VISION2020」では、主に海外市場での事業拡大を通じて真のグローバルプレイヤーになることを目指し、3つの成長エンジン「新市場への挑戦」「飽くなき技術革新」「新分野の創出」に全社で取り組みました。

「新市場への挑戦」

グローバルな生産・販売体制を構築するため、世界各地に新たな拠点を設置しました。生産面では中国で2つ目となる湖南工場とブラジル工場を新設、南アフリカ工場を買収しました。販売面ではインドとオーストラリアに販売会社を設立したことに加えて、アフリカ地域のダンロップ商標使用権を取得しました。また、2015年には米国グッドイヤー社とのアライアンスの解消により米国工場を買収すると同時に、欧米での販売面の自由度が増したことにより事業拡大を加速しました。欧州でも2015年に生産を開始したトルコ工場を活用して増販したことに加えて、英国のタイヤ販売会社「ミッチェルディーバー社」を買収し、FALKENブランドのシェア拡大を実現しました。

「飽くなき技術革新」

ゴムを中心とした独自の技術により経済的・社会的なニーズに対応する新商品を投入してまいりました。2013年に100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」を開発・発売、2016年には新材料開発技術「アドバンスド4Dナノデザイン」を活用した低燃費タイヤ「エナセーブNEXTⅡ」を発売し、地球環境大賞や日経地球環境技術賞などを受賞しました。2018年には未来のタイヤ像を現す「スマートタイヤコンセプト」を発表、そのコンセプトに沿った性能持続技術を搭載した新商品「エナセーブNEXTⅢ」を2019年に発売しました。

「新分野の創出」

さらなる事業の広がりを目指して、新たな市場や分野へ事業を拡大してまいりました。主に欧米で海外自動車メーカーへの納入を拡大し、2019年の新車用タイヤ販売本数は、グループ合計で2012年比37%増となりました。また、産業品他事業では主力の戸建て住宅用制震ユニット「MIRAIE(ミライエ)」が、熊本地震や北海道地震での制振効果が評価され、熊本城や東本願寺に当社の制振装置が採用された信頼感も追い風となり、2019年の売上は2012年比192%増となりました。また、医療用精密ゴム部品は、2015年にスイス ロンストロフ社を取得し、2019年にはスロベニアに新工場を稼働させ、医薬品ビジネスが盛んな欧州で事業を拡大しました。
これら「VISION2020」の取り組みを通じて当社はグローバルな事業体制を構築してきました。一方、収益面では課題が残りました。主には、新設したブラジル工場とトルコ工場の増産が途上であること、買収した米国と南アフリカの工場は生産面での課題があり、未だ成果を出せていないことなどです。
「VISION2020」の業績目標は達成できませんでしたが、この10年で大きく活動領域を広げ、グローバルな生産、販売体制を構築できました。今後、これまでの投資の成果を最大化すること、そして、さまざまな事業環境の変化に対応する新たな取り組みを進めることで業績の向上を図ってまいります。

2.新中期計画 
~経済的価値・社会的価値をさらなる高みへ~

新中期計画は、これまでの活動をベースに将来を見据えた新たな取り組みを進め、さらなる企業価値の向上を目指す2025年までの事業計画です。
新中期計画の骨子は、従来からの「飽くなき技術革新」によって創出した「スマートタイヤコンセプト」を次のステージへ進化させ、これまでに「新市場への挑戦」「新分野の創出」によって構築してきたグローバル体制の成果の最大化、そして、新中期計画を確実に実行する基盤を強化するための全社プロジェクト「Be the Change」で組織体質の強化活動と利益創出の活動を進める、というものです。さらに、企業の経済的・社会的価値をさらなる高みへ導くためのバリュードライバーとして「高機能商品の開発・増販」、「新たな価値の創出」、「ESG経営の推進」に取り組んでまいります。

経営基盤強化プロジェクト
「Be the Change」

このプロジェクトでは、成長の壁を打破するための助走期間として、まずは組織体質の強化活動に取り組みます。この期間に実行力・やり切る力を高め、次のステップで利益創出の活動に取り組みます。すでに、組織体質の強化としてタレントマネジメントやグローバルな人材育成、利益創出ではキャッシュフロー改善や投資効率向上などの取り組みをスタートしています。

3つのバリュードライバー

【高機能商品の開発・増販】

世界の経済発展に伴って需要が拡大するとともに、競合他社との競争もますます激しくなっていますが、当社は、タイヤ・スポーツ・産業品の各事業において、ダントツ技術を投入した高機能商品を開発・増販することにより企業価値を高めてまいります。タイヤ事業では、主にSUV用を中心とした高機能タイヤを開発・増販し、プレミアムカーへの新車装着も拡大します。スポーツ事業ではダントツ商品を投入して最大市場である北米での拡販を図ります。産業品他事業では、医療産業の成長に伴って需要が拡大する医療用精密ゴム部品の製造・販売を欧州で拡大します。

【新たな価値の創出】

CASE・MaaSと言われる自動車業界の変革が進む中で、当社は「スマートタイヤコンセプト」を次のステージへ進化させた商品・サービスによって新たな価値を提供してまいります。新しいモビリティ社会では、メンテナンス・フリー、トラブル・フリー、環境負荷の低減といった新たな価値がタイヤに求められると考えています。自動運転への対応やシェアリング事業における便利さをご提供するため、ゴムの性質、タイヤの構造、タイヤ管理システムなどの面でさまざまな要素技術の開発を進めます。また、ビジネス・パートナーとの協業や産官学の連携も深めて、より良い価値の創出を目指してまいります。

【ESG経営の推進】

近年、持続可能な開発目標であるSDGsが注目されていますが、当社では、環境問題や社会課題の解決、社会をサステナブルなものにするための取り組みを従来から積極的に進めてまいりました。例えば、原材料に石油資源を一切使用しない100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」や低燃費タイヤのラインアップ拡充といった事業活動を通じた取り組みをはじめ、緑化活動や生物多様性保全活動などの社会貢献活動です。
これらの活動は、住友400年の歴史のなかで脈々と受け継がれてきた「住友事業精神」に沿ったものです。これからも変わらず、「経済的価値向上」と「社会的価値向上」の双方の視点から事業を捉え、新たな価値を創造し続ける事によって持続可能な社会、安全・安心に働き、暮らせる社会を実現すべく、ESG経営を推し進め、SDGsの達成に貢献していきます。