ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン

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基本的な考え方

DUNLOPグループが掲げる7つのマテリアリティのうちの1つに「多様な人材」があります。「多様な個性をもつ仲間とともに成長する企業」を実現するために、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進を重要な要素として位置づけています。DE&Iは、長期経営戦略を支える人的資本経営の重要な要素の一つであるとともに、人権尊重の取り組みの基盤でもあります。一人ひとりが安心して働き、能力や強みを存分に発揮できる組織・風土づくりは、従業員のエンゲージメントや生産性の向上につながり、当社グループのありたい姿の実現につながると考えています。
公平な機会提供(エクイティ)の取り組みを通じて、属性や背景など一人ひとりの多様性を互いに認め高め合える職場環境を実現するとともに、多様性を組織の力に変えるインクルージョンの実践を重視し、企業価値の向上につなげていきます。

Our Philosophyの体現

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)
トップコミットメント

私たちDUNLOPグループは、 Our Philosophyを体現するために、全ての個人の多様性を尊重する取り組みを進めます。
多様な力をひとつにし、成長し続けることを経営の重点課題と位置づけ、以下の通り宣言します。

<DE&I推進宣言>
多様な属性や考え方を尊重し、全ての個人が能力を発揮できる職場を実現します。

  • 性別、性的指向、性自認、年齢、障がい等
  • 雇用形態、採用方式等
  • 出身、国籍、人種、民族、文化、宗教等

住友ゴム工業株式会社
代表取締役社長 國安 恭彰

全取締役のDE&Iトップコミットメント策定

当社は、長期経営戦略を支える人的資本経営に欠かせない要素の一つとしてDE&Iを認識し、全取締役による DE&I トップコミットメントを策定しました。各取締役が DE&I の重要性を認識し、担当範囲におけるありたい姿の実現に向け、経営戦略に DE&Iを組み込み、どのように活かしていくかを宣言しています。経営層を含め、全社で人材・組織基盤の構築を進めてまいります。

多彩なプロフェッショナル集団の融合、昇華で「新たな価値」を
— スポーツ事業・ハイブリッド事業・人事総務・
 ビジネストランスフォーメーション・サステナブル経営推進・
 研究開発・法務統括役員コミットメント

約2000年前、ギリシャ、シリア、ペルシャ、インドの様々な芸術の特長を融合、昇華させた新たな「ガンダーラ美術」が生まれました。私の管掌する事業、部門は、商材やビジネスモデルが多彩であり、人的資本経営・組織、サステナビリティ、研究、法務など、異なる専門性を持つ多岐にわたるプロフェッショナルが揃っています。
おのおのの特長を融合、昇華することで新たな価値、現代のガンダーラ美術を産みだす素地があるということです。

長期経営戦略「R.I.S.E. 2035」では、「ゴム起点のイノベーション創出」「ブランド経営強化」「変化に強い経営基盤構築」が成長促進ドライバーとなります。それを成し遂げるのは人であることは言うまでもありません。

おのおののメンバーが高いパフォーマンス、スキルを発揮し、高いモチベーションで想いを形にしていく。多様な意見を出し、互いを理解した上で喧々諤々の議論を行い、そして一枚岩の結論を出す。そんなチームが新たな価値を創りあげると信じています。

そのための必要条件となる、多様な意見が次々でてくるような人員構成、異見を認めるような組織風土を徹底して作ります。そうすることが、現代のガンダーラ美術を創りあげる強い想いを持つ集団になり、個人の成長、会社の成長に自ずと繋がることでしょう。

取締役 (常務執行役員) 川松 英明
取締役
(常務執行役員)
川松 英明

互いを尊重し、高め合う力を企業価値向上へ
—経理財務・広報・経営企画・海外事業推進・DX・
 オートモーティブシステム事業・新規事業統括役員 トップコミットメント

 DUNLOPグループが目指すのは、製品やサービスを通じて社会に「最高の安心とヨロコビ」を届け続けることです。その原動力となるのは、ここで働く一人ひとりが互いを尊重し、高め合いながら力を発揮できることだと私は考えます。

 事業環境の変化が激しい今、企業が成長を続けるためには、画一的な考え方ではなく、多様な視点や強みを持つ人材が、それぞれの立場で能力を発揮できる組織であることが不可欠です。
 私たちは多様性を単に認めるだけでなく、その違いを前向きな対話や協力によって結びつけ、組織の力へと転換していく姿勢を大切にしてきました。こうした考え方を日々の活動に根づかせることで、企業と社員の双方が成長できる好循環を生み出していきます。

 私自身、野球やゴルフ、旅、海外駐在経験を通じて、多様な人と出会ってきました。そこでは、互いを信頼し、それぞれの持ち味を活かし合うことで、個の力を超えた成果が生まれることを何度も実感してきました。この経験は、私の仕事観の土台になっています。

 私はこれからも、明るく前向きに助け合いながら変革に挑み、互いを尊重し、信頼し合える企業文化を育んでいきます。一人ひとりが安心して意見を交わし、挑戦し、それぞれの力を発揮できる環境づくりを通じて、事業の成長と社会への価値提供を実現していきます。

取締役 (常務執行役員) 日野 仁
取締役
(常務執行役員)
日野 仁

多様な力で、お客様と社会の期待を超える価値創造へ
ー タイヤ事業統括役員トップコミットメント

「未来をひらくイノベーションで最高の安心とヨロコビをつくる。」そのために私たち住友ゴムグループは存在しています。私たちは安全と品質を事業活動の基盤と捉え、タイヤ事業でもグローバルに広がる事業拠点と協力しながら人々の暮らしや移動を足元から支え、世界中のお客様に安心とヨロコビを届けてきました。

昨今は環境が目まぐるしく変化し、正解のない問題や課題が増えています。そのような中でOne DUNLOPとして一体感を持って事業を推進し、継続的に価値を提供し続けるために、私たちはイノベーションを起こし続けることに果敢に挑戦しています。その実現には、技術や経験に加え、多様な人材が力を存分に発揮できる風土醸成も欠かせません。

アクティブトレッド技術の開発では、多様なメンバーが立場や専門を越えて知恵を出し合い、新たな価値を生み出した大きなイノベーションの象徴です。私たちはありたい姿(Vision)「多様な力をひとつに、共に成長し、変化をのりこえる会社になる。」に回帰し、DE&Iを事業経営のための取り組みとしてこれからもさらに推進していきます。お客様と社会の信頼にこたえ、その期待を超える価値を創り続けるため、挑戦を約束します。

取締役 (常務執行役員) 津崎 正浩
取締役
(常務執行役員)
津崎 正浩

ジェンダーギャップ是正への基本的な考え方

多様な人材が能力を発揮できる環境を作るために取り組むべき課題のひとつに、「ジェンダーギャップの是正」があります。たとえば、女性は男性に比べてキャリア形成の機会が少なかった、男性は女性に比べて多様な働き方が認められづらかった、など、これまでの社会構造や企業風土のなかで、様々な男女間のギャップが生まれてきました。当社グループは、これらのギャップを認識し、性別にかかわりなく能力を発揮できる社会の実現に向けて、取組みを進めてまいります。

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」へのコミットメント

女性活躍推進をはじめ、DE&Iの推進にはトップによる力強いコミットメントが重要となります。
当社では、「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」(事務局:内閣府)に代表取締役 取締役会長の山本悟が参画し、当社におけるジェンダー平等と女性活躍の取り組みを加速させていく決意を社内外へ発信しています。

代表取締役 取締役会長 山本の女性活躍に向けたメッセージ

新たな価値を創造し続ける企業でありたい。その実現には、多様な人財が強みを生かし、自分らしく活躍できることが重要と認識している。女性活躍推進により、我々が目指す姿の実現に必ず繋がると確信している。

代表取締役 取締役会長  山本
              代表取締役 取締役会長
                山本 悟

男性育児参画推進に関するトップコミットメント

当社では、男性の育児参画が、男性の多様な働き方の実現や女性活躍の推進、また多様な従業員が働きやすい職場・風土づくりに重要な役割を果たすと考えており、会長自ら、部下・自身のワーク・ライフ・バランスを実現するマネジメントができるボスとなるために、どのように行動していくかを表明しています。

山本取締役会長の「イクボス宣言」

・自らイクボスになります。
・一緒に働く仲間のワークライフバランス向上を先頭に立って推進します。

國安社長の「イクボス宣言」

・男性の育児参加をしっかりサポートしていきます。
・ワークライフバランスの向上をリードしていきます。

山本社長の「イクボス宣言」

多様な人材が活躍できる組織作りへの基本的な考え方

一人ひとりが自分らしく安心して働ける基盤整備に加え、能力や強みを発揮し、成長や挑戦につなげられる環境づくりが重要であると考えています。当社は、ジェンダーギャップ是正の取り組みを進めるとともに、多様なバックグラウンドを持つ従業員が互いに認め合い、高め合える組織風土の醸成を通じて、組織の持続的な成長につながる環境整備を進めていきます。

ガバナンス

DE&I推進体制

2022年にD&I推進の専任組織を人事総務本部人事部内に設置し、全社横断的にD&Iを推進する役割を担ってきました。2024年4月、D&Iグループは人事総務本部からサステナビリティ経営推進本部管掌下へ移管し、組織名もD&IグループからDE&Iグループへ改めました。サステナビリティ経営の一端を担う部門として、住友ゴムグループにおけるDE&Iを推進しています。
2025年には、サステナビリティ推進委員会のもとに全社横断型の組織として「DE&I部会」を設置しました。各本部が参画し、部会での議論や推進状況の共有を通じて、DE&Iの取り組み状況を経営層によるモニタリングおよびマネジメントレビューの体制を構築しています。

製造現場におけるDE&I推進体制「はたらきたい未来の工場プロジェクト」

当社では、製造現場の人的資本強化を通じて、多様な人材が働きやすく活躍できる製造現場づくりを進めるため、「はたらきたい未来の工場プロジェクト」を推進しています。本プロジェクトは、サステナビリティ推進委員会のもとに設置され、国内工場に共通する課題に対し、工場と本社人事部門、ものづくり部門が一体となって全社横断で取り組んでいます。多様な人材が働きやすく活躍できる環境整備に加え、組織風土や組織体制、各種制度の見直しを含めて、さまざまな観点から推進しています。

戦略・リスクと機会

リスク管理

目標と実績

女性幹部の育成

トップマネジメント層に資する女性の育成推進のため、2023年より「京都大学女性エグゼクティブ・リーダープログラム」へ企業会員として参画しています。将来の意思決定層への参画を見据え、女性管理職から選抜してプログラムへ派遣し、経営の知識や経営視座の獲得など、より高度にキャリア形成と向き合うための学びの機会を支援しています。

社外からの認証・評価

認証
内容
対象
取得年
えるぼし認定(三ツ星)

えるぼし認定(三ツ星)

女性が活躍できる環境づくりに取り組む優良企業を認定する厚労省による制度

 単体 2020〜
D&Iアワード ベストワークプレイス賞
D&Iアワード ベストワークプレイス賞
ダイバーシティ&インクルージョンに取り組む企業を認定する日本最大のアワード
単体 2023〜
PRIDE指標 ゴールド認定
PRIDE指標 ゴールド認定

LGBTQ等セクシュアルマイノリティへの取り組みを評価する指標

主催: 一般社団法人work with Pride

単体 2023〜
材料開発・調達
ひょうご・こうべ女性活躍推進認定(ミモザ企業)
兵庫県、神戸市合同の女性活躍推進に取り組む兵庫県下企業を認定
単体 2023〜
  ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰
仕事と生活のバランス」の実現推進のために先進的な取組を実施している企業・団体等を表彰
単体 2022〜
くるみん認定
くるみん認定
厚生労働省より子育てサポート企業を認定
(株)ダンロップゴルフクラブ 2021〜

実績評価と今後の取り組み

女性管理職比率・女性リーダー育成の実績

2023年度に「次世代女性幹部育成プログラム」に参画した女性部長が、2025年3月に初の社内女性役員に就任しました。これは、多様な経験や観点から意思決定を推進する第一歩となります。今後も女性リーダーの育成と登用を一層強化してまいります。2030年に女性管理職比率12%を目指し、2025年には全社横断の「DE&I部会」を設立し、より実効性の高い取り組みへと進化させています。女性のキャリア形成を支援するため、本人によるキャリア開発シートと、上司による育成計画を連動させた個別育成の強化に取り組み、能力開発および多様な経験機会の拡充を図っています。今後も、人材の見える化をさらに推進するとともに、部門横断での育成を強化し、女性がより幅広い業務を担うことを通じて豊かなキャリア形成を促進します。これにより、人的資本の価値最大化と女性管理職比率の向上を目指します。
働きやすさ、働きがいに関わる施策の推進により、女性だけではなく男性の働き方にも選択肢が増え、多様化してきました。今後は性別に関わらず、個別育成を強化し、誰もが能力を最大限発揮できる環境を整えてまいります。

男性育休取得推進の実績

2024年は育児休業取得の推進を目的とした「育児のための有給公休制度」導入も後押となり、男性育休取得率が100%*を達成しました。2025年も男性育休取得率は上昇し、115.3%に達しました。引き続き、性別に関わらず全ての従業員にとって仕事と育児を両立しやすい環境づくりに取り組み、定着させることで、多様な人材が能力を発揮できる企業を目指します。
*会社独自の休暇制度を含む。2023年比15%増。

取り組み事例

以下に掲載する取り組み事例は、現時点では国内単体の内容です。

ジェンダーギャップ是正への取り組み

役員、マネジメント層の理解と実践

社長を含む役員・管理職に対し、社外専門家や社外女性取締役を招いた研修を実施し、DE&I最新情報のアップデートを継続しています。また、研修で得た学びを自分の役割に結びつけ、日々のマネジメントで主体的に行動できるよう、部門方針や管理職の行動宣言への反映を促しています。ジェンダーギャップ是正に対して、常務執行役員以上による率直でオープンな意見交換を重ねました。当社にとってDE&Iのあるべき姿を踏まえ、女性の継続的な育成、女性管理職のKPIの見直し、男性の多様な働き方、経営層による各部の取組みのモニタリングやマネジメントレビューのあり方などについて議論を重ねています。

個別育成による キャリア自律支援と管理職候補層の育成

当社における女性管理職比率は依然として低く、人的資本の観点から人材育成のさらなる強化が必要です。従来の画一的な育成施策や機会提供のみでは、ライフイベントなど多様な事情には十分に対応しきれていません。
このため、個々の状況や志向に応じた柔軟な育成アプローチへと転換し、一人ひとりの能力をさらに引き出せるよ、リーダーや管理職になれる女性人材の育成をより力強く推進いたします。
具体的には、2025年から一人ひとりのキャリア形成を後押しする施策として、本人が自らのキャリアに向き合い作成するキャリア開発シートと、上司が作成する女性部下の育成計画シートを活用し、能力開発や、多様な経験の機会を広げています。
さらに、人材の見える化を一層進めるとともに、部門横断で幅広い業務を経験する機会を設けることで、視野の拡大を促進します。
これらの施策を継続的に最適化を図りながら推進することで、人的資本の最大化と女性管理職比率の向上を目指します。
近年は男性の働き方も多様化しているため、今後は男女問わず、個別育成を強化し、誰もが能力を最大限発揮できる環境を整えてまいります。

社内メンターによるメンタリング「メンター制度」

経験豊富な先輩社員(メンター)が相談者(メンティ)の話を傾聴し、時にアドバイスをしながら寄り添い、課題解決や成長を支援する場を設定しています。
2022年の導入以来、累積約100組が業務課題やキャリアの悩み、時にはプライベートも含めた幅広い相談に応じ、キャリアビジョンを明確にする機会を得ています。
女性支援から始まった制度ですが、現在は男女問わず利用可能です。
社内メンターは社外のプロフェッショナルによるメンタリングと研修を受けた選任者を育成し、メンティが安心して相談できる環境を提供します。加えて、メンター役を担うことで、業務での部下育成スキルや、リーダー力を高めることができます。

「協豊会」の活動を通じて、DE&Iの輪を広げる

協豊会会員会社である当社は、実務を担当する女性中心の改善活動の展示会「つながるの日」(毎年9月 トヨタ自動車主催)に2024年から参加しています。
この参加をきっかけに、同年から、当社の白河工場および名古屋工場で女性活躍やDE&Iを推進するチームが、協豊会会員会社との企業交流会開催や、各社主催交流イベントへ参加しています。
協豊会会員との交流会開催や、各社主催イベントへの参加を通じて、交流を深めています。
各社の実務系や技能系女性との意見交換では、「休憩室やお手洗いの改善要望」「女性や高齢者でも作業しやすい環境づくり」「女性視点の悩みを相談しやすい窓口の設置」といった声がありました。
これらの声は当社としても共通の課題であり、交流会はお互いの取り組みを参考にできる良い機会になっています。
当社は継続して協豊会を通じた企業交流に積極的に参加し、業界全体のDE&Iの推進に貢献してまいります。

※協豊会 トヨタ自動車㈱に自動車部品・車体などを納入するサプライヤーで構成された任意団体


当社からもパネル展示で継続参加しています
当社からもパネル展示で継続参加しています

兵庫、神戸の女性活躍を盛り上げる、ものづくり企業とのつながり

当社グループと同じく、神戸を拠点とするモノづくり企業3社を中心に「神戸モノづくり企業 技術系女性交流会」を2023年から継続的に開催しています。
従来からDE&I活動に関する情報共有を実施してきた中で、各社の女性エンジニアから「仕事と私生活を充実させるための情報提供やネットワーキングの機会が不足している」という共通の声があったことから、共同で交流会を開催するに至りました。
企業単独の取り組みでは難しい、他社の女性社員との交流を通じたエンパワーメントの場を提供し、仕事と私生活の両立やキャリア自律、キャリア形成に役立つ示唆を共有しています。
多くの製造業が拠点を置く兵庫、神戸の地で、ものづくり企業の「共創」を通じて、地域社会のDE&I推進にも貢献しています。

技術系女性交流会の様子。これまでに7回開催。
技術系女性交流会の様子。これまでに7回開催。

男性の働き方の多様性

近年、男性の育児参画は特別なことではなく、組織のあり方を変える重要なテーマになっています。当社は、男性の育児参画が、生産性の向上と多様な従業員が働きやすい職場づくりの両方に不可欠であると捉え、育児休業の取得促進を進めてきました。全階層を対象とした講演会や研修を通じて、男性育休とDE&I、そして生産性向上の関係への理解を深めるとともに、取得しやすい風土づくりを継続して推進しています。制度面では、2024年に育児のための有給公休制度を試験導入し、2025年の本格導入につなげました。こうした取り組みの積み重ねにより、2024年の男性育休取得率100%を達成しました。さらに、社内の情報発信サイトでは「イクボス」の取り組みを紹介し、男性の育児参画や多様な働き方を重視する企業文化の醸成を進めています。部下の成長を支援しながら、組織の成果と自身のワーク・ライフ・バランスを両立するマネジメントを広げることで、男性も女性も仕事と育児を両立しやすく、多様な人材が力を発揮できる職場づくりを前進させています。

「はたらきたい未来の工場プロジェクト」による製造現場での取り組み

安心・快適な厚生施設整備

誰もが安心して働ける製造現場を実現するため、厚生施設の整備を重点的に進めています。これまで製造現場では、女性作業員用の設備不足や、夜勤時の利用環境への不安といった課題がありました。当社はそれらを現場のリアルな声として真正面から受け止め、女子トイレやロッカーなどの厚生設備の増築、夜勤時でも安心して使える明るいトイレへの改装を進めてきました。
また、休憩所などについても、従業員が自ら意見を出し合い、使いやすさだけでなく、コミュニケーションの生まれやすさや、心身をしっかりとリフレッシュできる空間であることを重視しながら改善を進めています。こうした整備は単なる設備更新ではなく、働く人の安心感を高め、日々の働きやすさを底上げし、「ここで働きたい」と思える現場へ変えていくための重要な基盤です。当社は「はたらきたい未来の工場プロジェクト」を通じて、従業員一人ひとりが変化を実感し、誇りとヨロコビを持って働ける工場づくりを着実に進めています。

きれいになった休憩所
きれいになった休憩所

多様な人材が活躍できる作業環境整備

重量物の取り扱いなど身体的負荷の高い作業に対し、負荷軽減につながる改善を進めています。体力や体格の違いに配慮し、女性やシニア従業員をはじめ、誰もが無理なく力を発揮できる作業環境づくりに取り組んでいます。また、女性従業員による職場パトロールや改善提案を積極的に取り入れ、これまで見過ごされてきた課題を掘り起こし、筋力や身長による制約がある作業者でも無理なく作業できるよう、設備や装置の改善につなげています。女性の視点から見えた課題を改善することは、結果として性別や年齢にかかわらず誰にとっても働きやすい現場づくりにつながります。こうした多様な視点を反映した改善の積み重ねにより、働きやすさと生産性の両立を進めています。

関連情報

各工場での組織風土変革への取組み

各工場の課題を解決するため、それぞれの現場で部門横断ワーキンググループを立ち上げ、主体的に取り組みを進めています。コミュニケーションの活性化や、休憩所など厚生施設の改善といった、働きやすさに直結するテーマについて自律的に改善を進めています。現場の声を丁寧に集める対話機会を定期的に設け、課題を共有し合うことで、活動が現場主導で進むサイクルを構築しています。また、従業員一人ひとりが意見を出し、改善するプロセスに関与することで、変化と改善を実感し、その結果、やりがい、エンゲージメントの向上につながると考えています。

製造現場における外国籍社員への取組み(白河工場の事例)

グローバルな人材が安心して働き、成長できる環境づくりを目指し、外国人技能実習生の受け入れ体制を整備しています。当社では主に当社グループ内インドネシア拠点より実習生を受け入れており、生活面・職場面の両方で円滑に適応できるよう、受入れ・指導体制や相談窓口の整備を進めています。また、文化や習慣の違いを理解し合うための研修や交流機会を設け、職場全体でサポートする仕組みを構築しています。実習生が安心して技能習得に取り組める環境は、既存従業員にとっても多様性を尊重する意識を高め、インクルーシブな風土づくりの推進にも貢献しています。

多様な人材が活躍できる組織作りへの取り組み

アンコンシャスバイアス理解

アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)に気づき、意識的に行動を変えることで、働きやすい職場づくりや成長機会につながると考えています。
2020年より研修を開始し、2024年からは製造現場の社員向けにも研修を導入しました。現場では、アンコンシャスバイアスが安全にも影響を及ぼす場合があるため、実際に起こりうる場面を題材に、「気づくこと」「話し合うこと」を重視した研修を展開しています。2025年も引き続き研修を継続し、小さな思い込みを解消する取り組みを積み重ねることで、互いを尊重し合える組織づくりにつなげています。

製造現場の職場長に向けた アンコンシャスバイアス研修風景
製造現場の職場長に向けた
アンコンシャスバイアス研修風景

国内全役員・監査役による「インクルーシブ管理職宣言」の発信

一人ひとりが力を発揮できる環境を整え、全員戦力化のためには、経営層や管理職のマネジメントを進化させていくことが重要です。
多様な属性や価値観に配慮するだけでなく、自らのマネジメントを見直すことで、全員戦力化し、組織で成果創出するために、インクルーシブな管理職行動を実践することが求められます。こうした考えのもとに、役員が率先して「インクルーシブ管理職宣言」を発信しました。これは、管理職がインクルージョンを推進し、全員が力を発揮できる職場をつくる決意を示すものです。

「京都大学コミュニケーションデザインとDE&Iコンソーシアム」への参画

当社は、京都大学経営管理大学院が発足した「京都大学コミュニケーションデザインとDE&Iコンソーシアム」に参画しています。本コンソーシアムは、多様性を尊重し活かす社会の実現に向け、研究会や実践的な場づくりを通じてコミュニケーションデザイン人材育成を推進しています。
当社は、シンポジウムへの参加を通じ、企業の枠を超えた対話と知見の共有を進めています。すべての社員が強みを発揮できる職場環境を整え、誰もが自分らしく生きられる社会の実現に貢献してまいります。

当社からも登壇(中央 ポスター前)
当社からも登壇(中央 ポスター前)

LGBTQ+に関する取り組み

職場におけるセクシュアリティに関する差別をなくし、全従業員が自分らしく働ける環境を整備するため、一人ひとり の理解促進と意識醸成につながるさまざまな取り組みを通して、理解者・支援者(Ally)の増加を推進しています。

プライド月間に際し、LGBTQ+への理解促進の一環として、各拠点の受付にレインボーフラッグを掲示しています(写真は東京本社)
プライド月間に際し、LGBTQ+への理解促進の一環として、各拠点の受付にレインボーフラッグを掲示しています(写真は神戸本社)


理解促進・啓発教育
  • LGBTQ+ハンドブック発行
  • 採用面接官や管理職対象のLGBTQ+理解向上研修開催
  • 世界各国でLGBTQ+の権利を啓発する活動やイベントが実施される6月のプライド月間に、神戸本社、東京本社、国内6工場にレインボーフラッグを設置
  • プライド月間にちなんだWEB会議用背景の配布
  • PRIDE月間(6月)において神戸・東京本社・国内6工場でのレインボーフラッグの設置
  • 社外でのイベントに参画し、当社のLGBTQ+に関するパネルを設置し、取り組みを紹介
環境づくり
  • 社内コミュニティでの情報発信
  • Ally(アライ)ステッカーの配布
当事者に向けた環境整備
  • 社内外での相談窓口の設置と運営
  • 同性パートナー登録制度の整備

障がい者の積極採用

障がいのある方々が安心して働き、能力を発揮できる職場環境の実現を目指しています。精神障がいのある方には、関係機関と連携しながら、適性に応じた業務への配属を進めています。また、身体障がいのある方に向けては、車いす対応トイレやエレベーターの設置、カードリーダーの高さ調整など、働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。2024年度の障がい者雇用率は2.61%と法定雇用率を満たしていますが、障がいの有無にかかわらず能力を最大限に発揮し、充実した職場生活を送ることができる環境整備と積極的な雇用をさらに推進していきます。

※障がい者雇用を推進する特例子会社「(株)SRIビジネスアソシエイツ」をグループとして有しております。

バリアフリーの「誰でもトイレ」を設置(タイヤテクニカルセンター)
バリアフリーの「誰でもトイレ」を設置
(タイヤテクニカルセンター)

シニア人材活躍推進

当社グループでは、2022年度からジョブ型の要素を取り入れ、成果責任の明確化や業務とマッチした処遇がなされるような制度を整えています。シニア社員の豊富な経験や知識、スキルなどを活かせる業務へのアサインと、それに見合った評価と報酬を提供することで、やりがいを持って働き続けられる職場づくりを推進しています。

外国籍社員への取り組み

外国人労働者は、雇用に伴う不当な費用徴収や、雇用後の強制労働、長時間労働、労働条件の差別や職場でのハラスメントなど、さまざまな人権リスクを抱えていると認識しています。当社では、受け入れ拠点の人事部門を中心に監理団体と連携し、実習生が安心して働き暮らせる環境整備に努めています。
受け入れにあたっては、外国人労働者が抱えるリスクの把握、送り出し拠点の国の文化や風習の理解、帰国後のキャリア形成につながる育成を重視しています。加えて、職場や寮の掲示物へのインドネシア語併記、安全・防災面のオリエンテーション、消火器訓練、2~3カ月に1回の定期面談、ハラールフードの提供など、仕事と生活の両面から支援を行っています。

多様な働き方を支える各種勤務制度の拡充・職場環境の整備

すべての従業員が安心して働き、自身の能力を最大限発揮できる環境づくりに向けて、定期的な研修の実施や相談窓口の設置、働きやすい環境整備を通じて継続的に取り組みを進めています。
また、障がいの有無、年齢、雇用形態、国籍などにかかわらず、多様な人材が能力を発揮できる職場づくりを進めています。外国人採用、キャリア採用、定年退職者の再雇用、障がい者雇用、海外法人現地社員の幹部登用、非正規従業員の正社員登用などを通じて、多様な雇用環境の整備を進めています。
さらに、育児・介護などとの両立に配慮しながら、時間外労働の削減や有給休暇の取得促進、コミュニケーション活性化に向けた職場環境整備にも取り組んでいます。

両立支援関連制度・取組み
  • DE&I、アンコン理解促進の研修
  • 両立支援ガイドブック(育児編)
  • 両立支援ガイドブック(介護編)
  • 両立支援セミナー定期開催
  • 男性育休の推進(公休制度導入)
  • 管理職デビューサポートハンドブック
  • LGBTQ+ハンドブック
  • 残業時間削減
  • 有給休暇取得促進
  • フレックス制度
多様な働き方を
後押しする制度・取組み
  • キャリアビジョン研修
  • 1on1(上司)
  • メンター制度(斜め上の先輩)
  • 部下育成のためのコミュニケーション研修
  • 部長向けの組織開発研修
  • 本人:キャリア開発シート
  • 上司:部下の育成計画
  • キャリアマッチング制度(社内の他部署へ異動希望)
  • 新規任用者向けリーダーシップ研修

社内情報発信、情報検索の強化

DE&Iに関する社内情報発信ページを設置し、社内での情報発信や理解促進を積極的に行っています。またDE&Iの情報発信強化や人事制度の活用を進めるため、情報検索手段としてチャットボットを社内イントラネットに設置し、継続して情報発信の改善を進めています。本チャットボットの利活用を進めるため、情報発信キャラクター「チャボ」を作成しました。社員がチャットボットを利用するほど成長するため、社員が愛着をもって継続して利用・育成しています。また、チャボは「社内報アワード2021※」のIC(インターナルコミュニケーション)キャラクターグランプリで最優秀賞を受賞しました。DE&Iや人事部情報発信時のキャラクターとして社内で認知が進み、合わせてDE&Iや人事制度関連情報の周知に繋がっています。

※ ウィズワークス株式会社主催

DE&I情報発信キャラクター チャットボットの“チャボ”
DE&I情報発信キャラクター“チャボ”(3歳)