サプライチェーンマネジメント

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基本的な考え方

当社グループは 企業理念体系「Our Philosophy」を実現するため、調達・物流活動における社会的責任の徹底、環境負荷の低減を目指し、透明性と効率性を高めながら、持続可能で信頼性の高いサプライチェーンの構築に取り組んでいます。
原材料の調達から製品の配送に至るサプライチェーンマネジメントは、当社グループの7つのマテリアリティすべてを支える基盤です。パートナー企業との協働を通じて、経済的価値と社会的価値の創出を支えます。

ガバナンス

1.サプライチェーンにおけるガイドライン

調達ガイドライン

当社グループでは持続可能な調達の実現のために、2024年にDX経営に伴うシステム対応、サステナブル原材料の活用、カーボンニュートラルに向けた取り組みなどを新たに追加する形で、調達ガイドライン第8版に改訂するとともに、サプライヤーとのパートナーシップ強化を図ってきました。

持続可能な調達を実現するため、以下の7点を記載しています。

 1)お取引先様との持続可能な関係を構築:BCP強化やサプライチェーン連携による持続可能な調達とパートナーシップ強化、サステナビリティ評価の実施など
 2)デジタルテクノロジーを活用した調達活動:DX経営に向けたデジタル化とそれに伴うシステム化への対応
 3)天然ゴム:タイヤの主原料である天然ゴムにおける環境や人権などに関する課題への当社の取り組みなど
 4)品質維持、向上への取り組み:当社グループの品質方針、品質マネジメントシステムの構築や変化点管理の整備・申請や手続きなど
 5)サステナブル原材料化:タイヤ事業におけるサーキュラーエコノミー構想、サステナブル原材料化の目標と活動促進など
 6)環境配慮:カーボンニュートラルに向けた取り組み、環境負荷物質の管理や自然との共生(森林保護、生物多様性への配慮)など
 7)社会・ガバナンス:人権・労働基本権の尊重、コンプライアンスや情報管理の徹底、リスクアセスメント実施によるリスクの低減など

お取引先様には、配布した調達ガイドラインをご理解いただいたかどうかの確認をお願いしております。
すでに約90%のタイヤ原材料のお取引先様から、ガイドラインの内容を理解して受領したことを確認する受諾書に署名してご提出いただいています。

グリーン物流ガイドライン

2007年から物流システムの改善により物流段階におけるCO2排出量を削減する取り組みを推進すべくグリーン物流ガイドライン運用しております。お客様や市場の要求を的確にとらえ、その要望に応えた商品を確実に提供するとともに、地球環境にも配慮しお取引先様とともにグリーン物流活動を行っています。

CO2削減の取り組みは気候変動のページをご覧ください

2.調達ガイドライン実施評価 (EcoVadis)

当社グループのサプライチェーンにおける人権・ガバナンス・環境へのパフォーマンスをモニタリングかつ評価を効率的に行うために、2022年1月から国際的な第三者評価機関であるEcoVadis社(エコバディス社)を起用しています。同社は持続可能性を評価するためのプラットフォームを運⽤しており、サステナビリティに関する基準でお取引先様を評価しています。
また、これから新規に取引を開始するお取引先様も、同様にデュー・ディリジェンスを実施し、腐敗リスクの評価と予防に関する働きかけを行っています。こうしたデュー・ディリジェンスや評価の結果が、一定の基準以下だったお取引先様には改善を依頼しています。EcoVadis社を起用することで評価基準が統一され、その評価結果や改善提案などが、お取引先様の効率的なサステナビリティ活動の推進に寄与できると期待しています。

戦略・リスクと機会

近年、気候変動に伴う自然災害、異常気象、人員不足、地政学リスク、労働争議、サイバーセキュリティリスクなど、企業活動を取り巻く不確実性は一段と高まっています。サプライチェーンの複雑化により、ひとたびリスクが顕在化すると被害が深刻化し、寸断によるコスト上昇やリードタイムの増加といった課題が深刻化しています。さらに供給制約の増加、グローバル競争の激化、サステナビリティ関連規制の強化など、外部環境の変化も加速しています。
こうした環境変化は、サプライチェーン全体の見直しや強靭化を進める契機にもなっています。上流では潜在的リスクの早期察知と調達の安定化、下流では持続可能な物流体制の構築や海上輸送の安定化を図ることで、外部環境に左右されにくい事業基盤を形成できます。また、パートナー企業と共に柔軟で強靭なサプライチェーンの構築に取り組んでいます。

当社グループは、これらのリスクと機会を踏まえ、以下の戦略を推進します。

・強靭で柔軟なサプライチェーンの構築
  >上流でのリスク兆候の早期把握と軽減策の実施、下流での持続可能な物流・海上輸送体制の整備を進め、安定的かつサステナブルな調達・供給を実現します。
・パートナー企業との連携強化
  >サプライチェーン全体での協働を深め、外部環境変化に強いネットワークを構築するとともに、新たな価値創出に取り組みます。
・DX・AIの活用による効率化と意思決定高度化
  >デジタル技術を積極的に導入し、業務効率の向上と迅速・的確な意思決定を実現します。
・外部支援制度の活用による経営基盤強化
  >地方港活用による税制優遇措置や補助金、各種支援プログラムを効果的に活用し、イノベーションの加速と経営基盤の強化を図ります。

リスク管理

急速に変化する社会情勢に柔軟かつ迅速に対応できる調達体制の構築を目指しています。その一環として、調達本部内に「サステナブルコミッティ」を設置し、定期的に調達リスクに関する議論を行っています。この議論で抽出・整理したリスクは評価項目として調達戦略に反映し、より実効性の高い戦略策定に活用しています。こうした取り組みを通じて、調達部門全体のリスク感度向上を図っています。

REACH規制遵守に対する取引先の取り組みについての評価・監査については環境マネジメント体制を参照ください。

安定した物流体制の構築に向けて、トラックドライバーの拘束時間の削減、倉庫での荷役作業負荷の軽減となる対策を実施しています。とりわけドライバーの運行管理においては、デジタルの技術を用いて管理の強化を開始しました。輸出入品のトレースにおいてはサプライチェーンの可視化プラットフォームを活用し、リアルタイムで輸送状況を確認できるようにし、物流安定化につなげています。
パートナーシップ関係を強化すべく、当社の物流パートナーと長期計画を共有する場を設けて関係をより強化していきます。

目標と実績

EcoVadis目標と実績

2025年の目標 95%以上を維持
2025年の実績 98%
2026年の目標 95%以上を維持
中長期目標 タイヤ原材料について購入金額ベースで95%を基準点45点以上のサプライヤーから調達(2030年)

取り組み事例

社内活動-グローバル会議での調達戦略策定

毎年、欧州・米州・中国・アジア(日本を含む)の各拠点から調達部門のメンバーが集まり、グローバル会議を開催しています。
本会議ではサステナブルな調達戦略について議論しており、その継続的な議題として、調達リスク排除を考慮したサプライヤー評価の見直しを取り上げています。

社内活動-サステナビリティ勉強会

調達ガイドラインの改訂に合わせ、当社グループのタイヤ原材料調達部門向けに勉強会を実施しています。
改訂の背景や重要なポイントを中心に説明し、方針や理念・ポリシーを共有しています。

国内物流現場への負荷軽減策

これまで一部の輸送や倉庫を対象に、入場時間予約システム、中継輸送、オートフロア車、クランプリフト、ラック輸送、バンダ・ベルトコンベア、荷役ロボット、ファン付ベストの導入をしました。さらに倉庫での作業補助人員を増やすことで引き続き物流現場の負荷が軽減されるよう施策を実施しております。

クランプリフトを使ってタイヤを運ぶ様子
クランプリフトを使ってタイヤを運ぶ様子

環境負荷低減物流の検討

持続可能な物流の実現に向け、国内の物流企業のみならず、他のメーカーともCO₂排出量削減に関する意見交換を行いました。業界全体での課題共有と改善策の検討を進めています。
また海外拠点においては、グローバルでの環境負荷低減を目指す当社の方針に基づき各拠点で新たな施策の洗い出しを実施し、地域特性に応じた取り組みを強化しています。

物流効率化法への対応

当社は、配送の共同化や輸送網の集約、積載効率の向上、荷待ち・荷役時間の削減について、中長期計画を策定し定期的にモニタリングすることで、持続可能で効率的な物流体制へと転換します。